イタリア現地日系旅行会社 イタリアにあるツアーオペレーターで日本語で現地手配。イタリアを中心に、欧州全般のさまざまな旅行手配が可能です

ブルゴーニュはフランスの北東部に位置し、古代そして中世の時代からヨーロッパ北部と地中海沿岸を結ぶ交易の要衝として栄えてきました。ブルゴーニュ地方のワイン造りの歴史は古く、古代ローマ時代に遡ります。中世に入り、当時勢力を広げていた各会派の修道院がワイン造りを発展させ、現在の基盤を確立させました。シャンベルタン クロ ド ベーズやクロ ドヴージョ、クロ ド タールなどが有名です。ブルゴーニュの葡萄畑は南北230kmに渡り、総面積はおよそ3万ha、フランス全土の栽培面積のわずか4.5％ですが、石灰質の土壌で高品質の葡萄が栽培されています。なかでも「黄金の丘」と呼ばれるコート ドールは標高200〜500mの傾斜面に葡萄畑が広がり、日照時間が長いという葡萄栽培に適した自然環境で、北のコート ドニュイ地区も南のコート ド ボーヌ地区も世界的に高名な特急ワインを産出しています。ブルゴーニュ地方は2015年7月4日に「ブルゴーニュのクリマ」としてユネスコ世界遺産に登録されました。「クリマ」とは、ブルゴーニュ地方特有の表現で、厳密に細部化された葡萄畑の区画を指します。世界遺産に登録されているクリマだけでも1247以上あり、ロマネコンティ、シャンベルタン、クロドヴォージョ、モンランシェ、ミュジニーなどが有名なクリマです。
ブルゴーニュではこのクリマごとに亜ペラシオンが定められ、4つのカテゴリーに格付けされます。

1.グランクリュ
2.プルミエクリュ
3.村名アペラシオン
4.地域名アペラシオン

「ワインの女王」と讃えられるボルドーワインは、フランス南西部の大西洋沿岸、ボルドーを中心とした一帯で産出されて います。とくに、オーブリオン、ラトゥール、マルゴー、ムートン・ロートシルト、ペトリュス、イケムなどの高級ワイ ンを生み出し、国際的に高い知名度を誇ります。 ボルドーワインの特徴は、すべてのワインが「アッサンブラージュ（複数のぶどう品種のブレンド）」によって造られていること。ボルドーで生産されるワインの 90％以上が中世の時代から「クラレット」とも呼ばれる赤ワインで、カベル ネ ソーヴィニヨン、カベルネ フラン、メルローといったぶどう品種を主体に造られています。美しいガーネットカラーを呈し、しなやかさと果実感が魅力的なワインです。それに加えて、グラーヴ、メドック、マルゴー、ポイヤック、サンジュリアンといったアペラシオンは、力強さと濃厚さがプラスされ、余韻の長い端麗な風味が楽しめます。サン・テミリオンやフランスの銘醸ワイン産地情報ポムロールは、丸みのあるタンニンで豊かなアロマが心地よいワインといえます。白ワインも生産され、ソーヴィニヨン・ ブラン、セミヨン、ミュスカデルがぶどう品種として使用されます。瑞々しさと爽快感が特徴のソーヴィヨンに、相補的に セミヨンやミュスカデルをアッサンブラージュすることによって深みのあるアロマと芳醇さを際立たせています。また、貴腐ワインで知られるソーテルヌではセミヨンが使用され、とろりと甘く濃厚な味わいの貴腐ワインは世界中のワイン愛好家を魅了して止みません。

「シャンパン」あるいは「シャンパーニュワイン」は、フランスのシャンパーニュ地方の特定の地域で造られた発泡性ワイ ンにのみ与えられる呼称です。パーティやお祝いの場で供され、世界最高峰のスパークリングワインの一つに挙げられます。シャンパーニュ地方はフランスの首都パリから東へおよそ150km のところに位置し、およそ3万4千ヘクタールに28万パーセル（区画）の畑が90mか300m の丘陵地に広がっています。およそ 300 の村でピノノワール、ムニエ、 シャルドネなどのシャンパーニュワインの認可品種が栽培され、歴史的に17の村に「グラン クリュ」の呼称が、44 の村に「プルミエ クリュ」の呼称が与えられています。シャンパーニュ地方のスパークリングワインの特徴は、個性の異なるテロワールやぶどう品種、収穫年の違うワインをアッサンブラージュ（ブレンド）し、シャンパーニュ製法と呼ばれる伝統的な技術でおよそ2年間「瓶内二次発酵」させて造られていることです。こうして、グラスの底から消えることなく立ち上がる美しく繊細な泡と、果実味溢れる味わい、あるいは、柑橘系の爽快感、あるいは、芳醇な香りやまろやかさ、あるいは、力強いスパイシー感など、さまざまなテイストをお好みに合わせて楽しむことができます。

【4 大テロワール】 大きく 4 つの地域でぶどうが栽培されています。
・モンターニュ ・ド・ランス
・コート・デ・ブラン、コート・ド・セザンヌ
・ヴァレ・ド・ラ・マルヌ
・コート・デ・バール

スイスを源泉にフランス中東部リヨンを抜けて地中海へと注ぐローヌ川流域に沿って、南北 200km、東西 100km の広大な範囲でぶどう畑が広がっています。このローヌ川渓谷から産出されるワインのおよそ 80％が「コート デュ ローヌ ワイ ン」と呼ばれるもので、ボルドーに次ぐフランスで 2 番目の生産量を誇ります。フランスの銘醸ワイン産地情報 南北に延びるローヌ地方は、北と南では、テロワール（気象条件、土壌、地形などのぶどう栽培に影響を与える自然環境）が異なり、それぞれのテロワールに適したぶどうが栽培され、産出されるワインの個性も異なっています。 ローヌ渓谷北部はセプタントリオナルとも呼ばれ、赤ワインはシラー種のみの単一品種から、白ワインはヴィオニエ種、ル ーサンヌ種、マルサンヌ種を主体に造られ、コンドリュー、コート ロティ、サン ジョゼフ、エルミタージュといったプレ スティージなワインが産出されています。一方、メリディオナルとも呼ばれるローヌ渓谷南部は、ブレンドや品種を混ぜて醸造する混醸が主流で、手ごろな値段でテーブルワインとして愛されるコート デュ ローヌワインのほか、シャートーヌフ デュ パプやジゴンダスなどフルボディの赤ワインで知られています。

アルザス地方はフランス北東部に位置し、北のマルレンハイムから、南のタンまで続くヴォージュ山脈の麓に 170km にわたって、広大なぶどう畑が広がっています。降雨量が少なく、日照量が多い乾燥した半大陸性気候でぶどうが成熟し、花崗岩質や粘土質、石灰質など幅広い地質に恵まれ、モザイクのような多様なテロワールを呈しているのが特徴です。白ワインの黄金郷ともいわれ、生産量の 90％を白ワインが占めています。ぶどう品種は、シルヴァネール、ケヴュルツトラミネー ル、ピノブラン、リースリング、ミュスカ、ピノグリ、シャスラ、オーセロワの8種類の使用が許されていますが、多くの場合、単一品種で仕立てられています。51 のグランクリュのほか、ヴァンダンジュ・タルディブやセレクションドグランノーブルと呼ばれる甘口の白ワイン、クレマン ダルザスと呼ばれるスパークリングワイン、ピノノワールから作られ る赤ワインなど、少量ながらも造り手によって豊富なバリエーションで個性豊かなワインが産出され、ワイン愛好家の注目を集めています。

フランス南東部の地中海沿岸、フランス屈指のリゾート地として知られるプロヴァンス地方では、ニースからアヴィニヨン までの東西およそ 200km、アルピーユ山脈から地中海の間およそ60kmの範囲で、オリーヴの木々やラベンダー畑と並んでぶどう畑が広がっています。燦燦と輝く南仏の太陽とミストラルの風で育ったぶどうから、白、赤、ロゼの 3 種類のワインが造られています。なかでも、生産量の 90％をロゼワインが占め、フランス全体で生産されるロゼワインの40％、世界で生産されるロゼワインの 8％に相当します。ロゼワイン以外にも、バンドールのフルボディの赤ワインやカシーのミネラルな白ワインは飲みごたえのあるワインとして高い評価を得ています。 ぶどう品種は、グルナッシュ、サンソー、カリニャン、ムールヴェードル、シラー、ティブーラン、カベルネソーヴィニ ヨンなどが赤ワインやロゼワインの主体となる品種で、白ワインには、ユニブラン、ロール、グルナッシュブラン、クレ レット、マルサンヌ、セミヨン、ブールブランなど、様々な品種が使われているのが特徴です。